謹啓
一筆、ご報告申し上げます。
去る平成二十二年四月十一日、堺、南宗寺内、天慶院、本源院、海会寺にて山上宗二四百二十年忌追善顕彰茶会が催され
ました。
天慶院での濃茶席は大徳寺別院徳禅寺、橘宗義禅師がご亭主で、時間を掛けられ、知力を尽くされた、心づくしの道具揃
えでございました。
国宝の書、由緒ある名器が使われた大茶会で、今ものは金重さんの水指と前端雅峯さんの一会盆と私の大井戸茶碗のみ
でした。誠に光栄に思っております。
大井戸茶碗は六碗お渡しいたしました。数茶碗の扱いですが、多くの方の目に触れ、手にされました。
国宝を所持されているような道具屋さんとか、数寄者の方また、茶をこよなく愛する
茶人の方々も多く来られているようでした。
井戸茶碗を作り始めて早四十年近くになりますが、 この度の事は私にとりましては、この上もない大きな評価をいた
だいたと素直に喜んでいる今日この頃でございます。
茶会記を写真に撮りまして下に掲載いたしました。
謹白
平成二十三年 吉日
安田道雄
|